こんにちは、NPO法人e-Education代表の三輪開人です。映像授業の力で開発途上国の生徒へ希望を届ける私どものプロジェクトに興味をお持ちいただきありがとうございます!
2010年に学生組織として活動をスタートしてから7年が経ちました。たくさんの方々に支えられ、世界14か国・15,000人以上の生徒に映像授業の希望の光を届けることができました。2014年にはNPO法人の認証を受け、さらに事業を進化・深化させていきたいと思っております。
バングラデシュでは、生徒に対して先生の数が4万人不足しているという大きな課題があります。1人の先生に対して生徒が100〜200名もいる状況で、恵まれた環境で勉強ができない生徒がたくさんいます。格差も激しく、農村部では先生がいない、教材がないなど、「努力する機会すら、格差と貧困によって奪われている」状態です。
様々なNGO団体が途上国支援のために活動をしていますが、大学受験を控える高校生への教育支援を行っているNGOはほとんどありません。成果が出るまでに継続的な関わりが必要なことから、支援活動を行いにくいということが影響しています。
私たちはその難しさに挑戦し、映像教育を通して、彼らが夢の実現に向かって努力することを応援・支援しています。
私たちの事業は、「バングラデシュ初の映像教育支援プロジェクト」です。都市部で教鞭を取られている最高の先生を見つけ、授業を撮影させて頂き、DVDにして農村部に届けます。生徒は、「いつでも、どこでも、何度でも」学習することができます。
これまでに14の国と地域へ事業を展開し、2,000コンテンツ超の映像教材を作成し、15,000人を超える生徒に授業を提供してきました。創業の地・バングラデシュでは現在までに150名を超える生徒が難関大学に進学しました。また、2014年に世界銀行と協働で実施した理数系コンテンツのプロジェクトでは、全国40の中学校へ映像教育を提供しています。
映像授業に参加する女性の割合は55%を超え、JETROアジア経済研究所の学術誌『ワールド・トレンド(2014年12月号)』では「女子学生に対する教育支援の優良事例」として紹介されました。
私たちの事業の独自性・先駆性は以下3点です。
農村地域における学生(特に高校生)の学力には差があり、画一的な授業では生徒それぞれの希望進路に沿った学習機会を提供できません。それに対して私たちの提供する映像教育では「いつでも、どこでも、何度でも」学習することができ、生徒一人一人の学習進捗に合わせて最適な学びを提供することが可能になります。
JICAをはじめとした開発機関の教育支援は、初等教育と高等教育に集中しており、中間に当たる中等教育支援はほとんど実施されていません。それに対して、e-Educationは中等教育に焦点を当てることで、一貫した教育支援の実現に寄与しています。
2016年7月1日のバングラデシュ・テロ事件では、現地大学生をはじめとした若者が犯行に及んだことが話題になりました。私たちの事業は、これから大学生になる高校生に対して逆境を乗り越える強さと日本とのつながりを届ける事業であり、バングラデシュと日本をつなぐ若手リーダーの育成し、テロのない世界の実現に貢献する事業であると信じています。
テロや紛争など途上国をめぐる問題が伝えられる今だからこそ、日本人だからできる国際貢献は何でしょうか? 国づくりの根幹は、人づくり。テロや紛争の背景となる、貧困や経済格差を最終的に解決するのは、教育です。
日本からの支援によって育った彼らが、国を背負うリーダーへとなれば、親日的な関係の発展も期待できるでしょう。日本人が大切にしてきた「教育」によって、世界に貢献していきます。
このプロジェクトを通じて支援の輪が大きく育ち、世界中の平和的な発展へと繋がっていくことを私は信じています。暖かいご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。